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沖縄県知事選挙の結果に思う

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 昨日の選挙の結果は、自公推薦の仲井真弘多氏が糸数慶子氏に3万票余の差をつけて当選した。(仲:347,303票/糸:309,985票 投票率64.54%)
私は基地の全面撤去を求める立場なので、糸数さんが負けたことが残念でたまらない。
新知事との対談の模様を放送していた今日のラジオ番組で、仲井真氏を支持した人の8割以上が沖縄経済の活性化を期待して票を入れたというくだりがあった。新知事は当選時のインタビューでも「企業誘致等で県の失業率を本土並みにする。」と自信のほどを強調していた。しかし、今回の選挙の争点は、普天間基地の移設に伴う新基地建設の問題にあったはずである。県の高い失業率は誰が知事になったにせよ、そう簡単に改善される問題とは思えないが、それにポイントを置いて支持を訴えるのは論点をそらすやり方でいただけない。
仲井真氏への応援に大臣まで派遣した国が選挙後、果たして、どのような経済活性化の手立て講じてくれるのだろうか。前知事も同様なことを言って登場したのである。
 基地は戦争のためにある。基地がなければ戦争も起しえない。それ故、戦争に繋がるいかなる基地もこれ以上はご免だ。
ほとんどの市井の人々は戦争を望まないのに、いつの世にも戦争が絶えたことがない。
戦後60年余。戦争体験者が少なくなった現在、大半の人々にとって戦争は「よそごと」でしかなく、身近におこりうるものとしては捉えられなくなったようだ。
過ぎた戦争では、軍国主義教育により、戦争を肯定し、戦死を美化する風潮のなかで国民総動員の戦争が推し進められていった。
今、戦争を省みることを自虐史観などと攻撃し、教科書からは戦争に関する記述は減少するばかりである。そして、教育基本法や憲法改正の動きが強まっている。
私は、憲法を改正しなければ、日本が国際情勢のなかで対応し難くなっている云々の論議はまやかしだと思う。国は憲法に『戦争放棄』がうたわれているのにアメリカに加担し、イラクへ軍隊を派遣してきた。このように、いともたやすく憲法を踏みにじっていながら「時代にそぐわない規制があるから不都合」云々と言う論法はおかしい。
本音のところは、九条を核とする平和憲法を改悪し、軍国主義国家への道を邁進するため、タガになっている憲法の平和主義をなし崩す意図としか思えない。
テロを口実に戦争による覇権拡大をもくろむアメリカとそれに追随する日本。一方ではアメリカの押し付け憲法と批判する人たちが、日本の主体性のない対米従属には全く無批判にみえる。これこそ厳しく糾弾されるべきではないだろうか。
by mhidehide | 2006-11-20 23:57 | その他
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