山道などで時おりみかける初夏の花。紅梅を大きくしたような美しさ。
テンニンカも初夏のやんばるを彩る美しい花である。中腹あたりの山道の傍らや潅木のなかでみられる低木で、ふだんは目立たない木であるが、美しい花の時季には人目をひく。
山歩きの道中で、たまに見かけると、たちどまって暫し、みとれてしまう。
実はブルベリーほどの大きさで、味もやや甘めなブルベリーに似た食感である。
最近では、改良されたものなのか、花の付きがやたら多いのが園芸店に出回っているが、私には思いがけずも山で会ったときの、凛とした野生のテンニンカの方がこよなく美しく思われる。