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県民大会

 今日、宜野湾市の海浜公園で「教科書検定意見撤回を求める県民大会」が開催された。
これは、来年度から使用される高校教科書の沖縄戦の記述のなかで、文科省が『集団自決は、日本軍による命令・強制・誘導等によるものとは断定し難い。』という見解のもとに、従来とは異なった内容へ修正したことへ抗議し、撤回を求める大会である。
沖縄戦において、日本軍が避難壕から県民を追い出し、軍が占拠したり、県民をスパイ容疑で殺したり、敵に居場所が知られるということで、泣き止まない乳幼児を殺すなどという幾多の事例をはじめ、日本軍が駐留した地域で手榴弾を住民に配り、自決に追い込んだという悲惨な事実がある。
このことは、戦争を体験した県民にとっては露ほどの疑いも無いことである。
又、戦後世代の大半の県民にしても、その事実は、身近な戦争体験者の証言、記録、遺跡、記念館、資料館等々を通じて常識となっている。
戦火のなかの軍隊は国民をまもるどころか狂気の殺人集団でしかありえないことは、アフガンやイラクで民間人をも無差別に攻撃する現状と些かの変わりもないのである。
本日の大会は、沖縄県議会を初め、全ての市町村議会において、教科書検定意見の撤回を求める全会一致の決議がなされるという背景のなかで、保守・革新の区別もない、正に沖縄の声を体現したものであり、組織労働者より、自主的に参加した一般の人が多数を占めたのではないかと私には思えた。
それは、主催者が当初目標とした5万人を遥かに上回る12万余の参加者数(主催者発表)が物語っているのではないかと思えたのである。
発言者も県知事を筆頭に、高校生、婦人、青年、戦争体験者の各階層にまたがり、全て一貫して、歴史的事実を歪曲する文科省を糾弾し、非戦を強く訴えていた。会場を埋め尽くしてなお、周辺にまで広がった参加者は、大会終了後も周辺の道路や路地に溢れ、あたりを熱気で包んでいた。
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by mhidehide | 2007-09-29 23:33 | その他
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